韓国ふらり旅4
翌日も早朝のシャトルバスで地下鉄駅まで、 ホテル従業員に混じって乗車。 車内の韓国語をバックミュージックのように 聞くともなく聞いていると、 どうも、一昨日行われたWBCの日韓戦を話題にしているらしい。 残念ながら日本は、アメリカの地で初戦の アメリカについで、韓国にも惜敗。 少し、意気消沈のままに韓国へとやってきましたが、 その韓国が今日、にっくきアメリカとの対戦日なのです。 昨夜の地下鉄の車内でも、一面に韓国野球最高の文字が 躍る新聞を広げて読み耽る人のなんと多い事よ。 我々、日本人ではあるけれど、同じ東洋人の 韓国をやっぱり応援しなきゃね。 今日の昼飯は、野球中継の見れるテレビがある店にケッテー。
さて、通勤者で一杯になった地下鉄を光化門駅で下車。 地上へ出れば、そこは李王朝の壮麗な宮殿、 景福宮(キャンボックン)の正門前です。 そう、今日は韓国はソウルの観光スポットを巡ります。 この景福宮、そして世界遺産にもなった李王朝の離宮である 昌徳宮(チャンドックン)や昌慶宮(チャンギョックン)を見て廻ります。 さらに李王朝歴代の王、王妃の位牌を祀る、これも世界遺産になっている 宋廟(チョンミョ)も見学します。 韓国という国は それこそ長~い歴史のある国なのに、思いのほか 歴史的な建造物や文化遺産が少ないことに気付きます。 そして、多くの日本人にとって、 韓国人が抱く対日感情の悪さと、そのしつこいまでの 執念深さが理解できません。 でも、この歴史的、文化的遺産の少なさこそが、 その根っことなる原因を知る手がかりになりそうです。 ともかく、数少ないながら李朝の遺構となるこれらの 宮殿や離宮、霊廟を訪れて、その案内看板を読むと そのどれにも、慶長の役の文字が書かれています。 あの、豊臣秀吉による朝鮮出兵です。 その慶長の役で、これらの建物は加藤清正の率いる 日本軍に打ち壊され、焼き払われているのです。 そして、長い年月をかけて李王朝が再建し、 韓国国民の心のよりどころとなっている、 これらの貴重な民族遺産を、再び、我々日本人は、 つい、60年前の戦争の名の下に、 移転や取り壊し、焼払いなどの蛮行を重ねたのです。 朝鮮併合などと言って、民族のアイデンティティーまでも 奪ってしまったのです。 一国の首都にある王宮を目の前で、焼かれ壊されるのを 目の当たりにした人々の慟哭はいかがばかりでしょうか? 我々日本に置き換えてみれば明白です。 そんなに簡単に忘れ去るのは難しく、何かあれば 反日感情が燃え上がるのです。 そういった意味でも、これらの建物や場所へは 韓国へ行かれる方は、訪ねてみてください。 きっと、韓国、韓国人への思いが多少なりとも 変わってくるはずです。 そして、戦争の無意味さが理解できると思います。
ちょっと、話が難しくなってしまったので 今日は、ここまで。
写真は景福宮です。
「さみんの雑記帳」2006年04月08日
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