旅行日記 八王子 さみん

さみん 八王子市 ゆったりした空間でおいしいお食事を!

パーティーや貸切でもご利用いただけます
(要予約)
シナモンカフェさみん
東京都八王子市上野町100-34
TEL042-634-9281
営業時間11:30~22:00

定休日 水曜
E-MAIL info@samin-curry.com
駐車場完備
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厳選スパイスのカレーとパスタをご賞味ください!

パキスタン駆け足紀行25

桃源郷・・・フンザ
あの宮崎アニメ「風の谷のナウシカ」の舞台の
モデルとなったと言われている・・・・フンザ
そして、北杜夫の小説「白きたおやかな峰」の舞台、
ディラン峰の聳える・・・・フンザ

 そのどれもが、久恋の地の思い出。

 フンザは、インダスの支流、ギルギット川のまた支流、
フンザ川に沿って、急峻な谷間にしがみつくように
点々と下流から上流にかけて連なる村々で
出来た、国です。
俗に下流から、ロゥワー・フンザの村々、
昨日まで滞在したグルミット村あたりの
アッパー・フンザ。
そして、今日これから向かうのが、
フンザの中心、カリマバードのあるセントラル・フンザ。
 
 カリマバードは、谷から一段登った斜面に広がる、
ここらあたりでは、一番大きな村。
 そこのホテルへ投宿。
ここらでは、ホットシャワーが、使えるという触れ込みの
フンザ・ビュー・ホテル。
う~う、うれしい~、生き返る。
 と、ところが・・・・
シャワーの温度を調節して、さてと
頭から浴びていると、ノズルからコトコト音がする。
と、突然ドーピュー!と、そりゃあ、そりゃあ冷た~い水が
一気にほとばしり出始めるシロモノ。
何せ、この水、氷河の雪解け水をそのまま使っているので、
その冷たさは、もう半端じゃない。
もう、ヒェ~、ヒェ~、叫んでしまいました。
 それでも、ここのホテルの売りは、
やはり、部屋の窓から、食堂のテラスから、階段の踊り場、
どこからでも広がる、大パノラマでしょう。
谷を挟んだ正面には、ドドーンとラカポシやディランと言った、
8000m山々の連なり、そして背後には、
カリマバードの村を前に、膨大なマッスでウルタル峰が
いくつもの峰を連ねて、覆い被さるように聳えています。
 よーく目を凝らして、その山すそを見れば、
ウルタルからの大岩壁を背に、この村の中では、
ひときわ大きな建物が目に入ります。
それが、これから向かうフンザの
藩王の居城だった、バルティット・フォートです。
 そのたたずまいは、お城というより
あたりを威圧する砦のおもむきです。

 ゆっくり、ゆっくりと村の間をぬい、
石畳の坂道をフォートに登っていきます。
途中、こびろいグランドのような広場がありました。
こんなところでも、子供達がサッカーをやって歓声を上げています。
ガイドさんの話では、ここはこの界隈で一番立派な
ポロの競技場だそうです。
そうそう、その話ついでに、
このあたり一帯は、あのラルフローレンのマークでも有名な
ポロの発祥の地です。
私は、ポロってイギリスが本場と思っていましたから、
これも驚きでした。
そんなことを、一つ一つ知っていくことも旅の醍醐味ですね。
ここ以外にも、ちょっとした集落には、同じような
広場が必ず、ありました。
そして、後日、その本場のポロを
一大野外ステージで見る機会に恵まれましたが、
それは、次の章で話します。

 フォートが近づいて来ました。
ここらでは一番大きく、高く、立派な建物ですが、
我々日本人には、その大きさも驚くに値しません。が、
それより、その背後に迫る大岩壁のスゴさ。
圧倒的な迫力で、聳え立っています。
このフォートの立つ位置が、この村全体を見渡す、
一番の高台です。
藩王の権力を見せつけるための位置ですかね。

 現在、このお城は使われておりません。
もう、ここには藩王もいません。
今の藩王は、このフンザ王国がインドに属するか、
パキスタンに属するかで、一悶着あったときに、
住民の大多数がパキスタン帰属を望んだのを、
国王一人、インド帰属を表明し、村を紛糾の嵐にしてしまいました。
結局、藩王はこの争いに敗れ、中国はサマルカンドに亡命します。
そして、このフンザは、パキスタンになりました。
数十年後、その藩王だった人も、亡命先から戻り、
このフンザ、カリマバードの真中に、
真っ白なホテルを建てて、そこのオーナーになっています。

 さて、話はさておき、
そのフォートの中は、藩王とはいえ
やはり、ここらあたりですから、我々日本人の目には、
質素でつましい生活に写ります。
小さく仕切られた部屋、暗く狭い王宮の台所。
王の座る玉座も、装飾もないささやかのもので、
ほんとに此れが、藩王、マハラジャの住む処?
 確かに、其処ここに当時の写真が王や妃と一緒に
この場所が往時のままだと、物語っています。

 フォートからの帰りの道すがら、小さな土産物屋を覗いて、
ひやかしを繰り返しながら、ホテルまで戻りました。


表題の写真は、ホテルから望む、大岩壁を背にして立つ
バルティット・フォート。
前にちまちまと写っているのが、普通の村人の家。



「さみんの雑記帳」2006年01月28日

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