パキスタン駆け足紀行46
インダス川沿いの往路にも立ち寄った ベシャームキラーの町を後に、 いよいよ今日は、かの有名な2000年ほど前に カニシカ王、アソカ王の下で栄えた一大仏教国家 ガンダーラ国の都、タキシラの遺跡へ向かいます。
このパキスタンの旅も、このガンダーラの遺構訪問をもって最終章となり、来る前には長いかなと思った15日間のパキスタン旅行も、あっという間の短いものでした。 パキスタンも日本と同じで、南北に長い国なので、 5月でも冬の名残りを残す北の山岳地帯から、 炎熱の南部熱帯地域まで、あちこち見て歩けば まだまだ尽きない旅心を誘う国です。
いつも、旅の終わりは、そうなのですが また、再びこの国へ、この景色を見ることが出来るのでしょうか? この懐かしい風景の土地に、また立つことが出来るのでしょうか? そう思うと、今この見ているものの何もかもが 脳裏に焼きついてくれるのを祈るばかりです。
多分、私だけでなく このガンダーラのタキシラを2000年以上前に はるばる中国は唐の国より訪れた学究の仏教僧たちも ここを離れて帰国する時には、同じように この丘に立って、炎熱の陽炎に揺れるタキシラの町を 飽かず眺めてたはずです。 今は、もう整然と区画された基壇だけの廃墟となった 町も、そう思って眺めれば、想像がたくましく膨らんできます。
遺跡近くの博物館で、教科書にもさんざん載っている ガンダーラ時代のヘレニズムとオリエントの融合と 教わった独特な仏像などの発掘品を見学し、 旅行の行程中、ずっと一緒だった、 ガイドさんとドライバーさんの好意で、 イスラマバードの市内の見所を ざっと案内してもらい、 多少、涼しくなった夜のイスラマバードを日本に向けて、 機上の人になりました。
「さみんの雑記帳」2006年03月09日
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