旅人生の始まりは・・・
G・Wを過ぎたとたん、ぐっと蒸し暑くなりました。
このまま夏に突入なんてことはないですよね？
さて、今日は
私、シェフ、あるいは、オジサンのちょっと昔話です。
私の生涯変わらぬ趣味は、というと、
山登りとカメラを担いだ旅行です。
私が初めて､山へ登ったのは中学1年生の秋、10月1日でした。
このときは、また、初めての記念すべき、
単独行にもなりました。
行き先は、標高1000ｍほどのハイキングコース。
たいした山ではありません。
それでも、生まれて初めての一人での山歩きです、
その当時はJRと言わずに、国鉄と言いましたが、
最寄の駅から登山口までの川沿いの道を、
不安と期待を胸一杯にして、歩きました。
母親の作ってくれた弁当を頂上で広げて食べた事を
今でも、時々懐かしく思い出します。
それからは、中学生時代は
奥多摩や奥武蔵、陣馬や裏高尾の山が私のフィールドでした。
春夏秋冬と四季を通して、あの山この山と登りました。
高校生になると、そのフィールドは
奥多摩からその奥にある奥秩父や大菩薩へと移ります。
そして、尾根歩きから沢登り、雪のある冬山へと
変わってきます。
八ヶ岳などは、夏に登った記憶さえありません。
いつでも雪をまとった冬の厳しい姿です。
そして、いつしか、
その奥秩父や八ヶ岳から眺めていた、南北アルプスへと
足跡を広げてきました。
また、初めての一人旅は、中学生の終わり、来月から
高校生と言う時期に、両親との約束、
希望校へ合格したらばという条件をクリアーしたので、
その頃、人気のあった伊豆半島を一人で一周しました。
当時といえども、中学生の一人旅は珍しくて、
下田から南伊豆、その当時は観光客もまばらな西伊豆、
そして天城峠と巡り、下田へ戻る３泊４日の行き当たりばったりの
一人旅でした。
これが、もうかれこれ４０年前の話です。
最初の一泊目となった下賀茂温泉の安旅館では、
階下の部屋の宴会騒ぎで､眠れぬ夜を過ごし、
翌日の子浦から波勝崎、堂ヶ島への遊覧船では、
春の時化に遭い、グッタリするほどの船酔いをし、
２泊目の戸田で見た真っ赤になって沈む夕日に
震えるほど感動しました。
そして、３日目は修善寺へバス。
途中下車した戸田峠から達磨山へ登り、
戻った戸田峠で、修善寺へのバスが
一日たったの３本しかなく、修善寺まで長い長い坂道を
歩かされてしまったことも、その途中のカヤの茂る斜面では
近道のつもりが、いたるところに冬眠から覚めた蛇が
ニョロニョロと這いずり回る道で、一歩踏み出すごとに
ガサガサとカヤを揺らして、大小の蛇がうごめくのは、
とても怖かったことなど、つい昨日のことのように覚えています。
初めての海外旅行は、１９歳の時でした。
これも今から、約４０年近い昔です。
またまた、一人で東南アジアへ。
やっと日本にも、海外旅行が一般化し、
それもハワイへ行くのが夢みたいな頃の話です。
高校時代に続けていたアルバイトの金と、親からせびった金を合わせて、
開業したばかりで、日本へ乗り入れたばかりの
シンガポール航空を使い、
台湾、香港、タイ、マレーシア、シンガポールへと行きました。
海外旅行の情報が、ろくすっぽ無い時代ですから、
どこをどう巡り、何を見て廻るのかさえハッキリとしない
結構、これまた行き当たりばったりの旅でした。
タイでは、この旅で唯一行きたかったアンコール・ワットへと思い、
カンボジア大使館へ相談に行きましたが、
当時はベトナム戦争の最中、
政情不安定で、入国すら出来ませんでした。
（後年、内戦終了後、すぐにアンコールワットへは、行きました）
それでも、初めて見聞きする南国の風物や、
ゆったりした時の流れに、自分の旅志向を焼き付けることになった
東南アジア一人旅でした。
今もって、私の行きたい所はアジアの喧騒と混沌、
むっとする熱気とバイタリティーの充満する、
このほこりっぽいアジアの国々です。
次の海外旅行で選んだ地は、ボルネオの地で
当時はガイドブックはおろか、情報らしいものは無く、
マレーシア大使館へ出かけ、いろいろ情報を仕入れた記憶があります。
これから、私の生涯を通す、旅人生が始まりました。
「さみんの雑記帳」2006年05月10日
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